【抹茶恐慌⁉】世界で起こる抹茶ブームについてお話します。

【抹茶恐慌⁉】世界で起こる抹茶ブームについてお話します。

こんにちは!店長のたかひこです。

今回は昨今世間で巻き起こっている『抹茶ブーム』についてその光と影についてお話をしていきます。

まず、現時点で見える『光の部分』お話をしますと、皆様もご存じの通りかもしれませんが、世間は『抹茶ブーム』で、どこに行っても抹茶製品を見かけるような時期に突入しております。

いろんな場所で『抹茶製品』を見かけることで皆さんの中でも『最近抹茶にはまってる』という方や『最近克服した』という方も多いのではないでしょうか?

これは抹茶を扱うカフェとして非常にうれしいことではあります。

そこで『ブームだから儲かるんじゃない?』と思われることもありますが、実はそこには『タピオカブーム』のような単純な構造ではないので、私たち『和み』に限らず業界全体としてのお話をまとめさせていただきます。

現在の抹茶ブームの火種は僕がアメリカ留学をしていた2019年ごろから少しずつ進行していました。現に僕がこの『和み』を始めたきっかけの1つにもアメリカ国内での注目があったことは確かです。

そして、『健康的なスーパーフード』のような印象のもと少しずつ広まっていきました。そういう意味では今世界的抹茶ブームになっているのも『青天の霹靂』(せいてんのへきれき)というよりは当然のことのようにも思えます。

さて、ブームの渦中にある抹茶をメインで取り扱う私たちにとってもチャンスの到来!と言いたいところなのですが、そんなに単純な話でもなさそうなのです。

ここからが『影』のお話です。その最大のポイントが『抹茶の生産量不足』です。

世の中の物の価格は『需要と供給のバランス』で決まります。そして今回の抹茶に関しては『需要』に対して『供給』が間に合わなそう。という状況に陥ってしまっています。

さて、そうなるとどうなるのか。それは昨今の『米騒動』でも同様ですが『価格の高騰』という結果に直結します。

事実、軒並み抹茶の卸価格(業者さんからお店に売られる価格)は2025年6月を目途にところによっては『2倍から3倍程度』上がると言われています。

こうなると、今世の中で抹茶を商売にしているお店は選択を迫られます。

『価格を維持して原価率を負担する』か『値上げをして原価上昇をカバーする』という2つです。そして多くのお店は後者を選ぶことになると思われます。

その理由としては、『すでに多くの部分での原価が上がっているから』です。

これまでも、すでに運送コストや、ガソリン代、電気代の上昇、その他原材料の値上がりをこの2年間で繰り返してきました。しかし、それでも値上げ幅が少なかったのは、メイン商品が値上がりしてなかったからです。

しかし、今回はそのメインの『抹茶』が『大幅に』値上がりしてしまいます。

となると、販売する商品の値上げもやむをえない、というか値上げをしなければ原価率が圧迫して『最悪倒産する』という未来すらも起こり得てしまいます。

『じゃあもっと作ればいいじゃん!』と思うかもしれませんが、それもすぐには解決しません。抹茶は粉です。臼で挽いて作るからこそ、細かい粒子になって加工のしやすい抹茶になります。

しかし熱には弱く、石臼で挽く時はゆっくりと回さないと摩擦熱で劣化してしまうほどです。そしてそのスピードだと5分かけてやっと抹茶ラテ1杯分ほどしか取れません。

では、どうやって現在は生産しているか、というと。『金属製の臼を思いっきり冷却しながら高速で回して挽いている』という形です。

そしてこの工程に必要な『粉砕工場』と呼ばれる施設を持っている場所が限られるのです。この工場を作るためにも多大なコストがかかるため先の見えないブームのためだけに増設をできる会社は少なく、抹茶の手前の段階である『碾茶』(てんちゃ)までは作れても、粉砕できない。という状況に陥ってしまっています。

さらには円安などの影響もあり、海外の抹茶ニーズの高まりとともに、海外での販売価格の方が国内価格よりも高いこともあり、市場としても海外に売る、という方針が強まっており、それも国内の抹茶価格の高騰につながっています。

こうした複雑に絡み合った状況から現在『抹茶ブームによる光と影』ができてしまっています。

さて、暗い話が多くなってしまいましたが、どんな状況にも必ず活路を見出し、創り出し、そして切り開いていく。絶望的なコロナ禍に始めたこのカフェも早いことで2025年8月に開業から5年を迎えます。

オーガニック抹茶にこだわってやってきましたが、ここでどういった方法でこの難所を切り抜けるか、そんな過程もYouTubeなども使って発信していけたらと思います!

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

また次回の記事でお会いしましょう!ではまた!

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